ブラックパンサーそんなにおもろいか?
つい先日、アカデミー賞授賞式があったわけだが、その授賞ラインナップに関して何か気味の悪さというか、気持ち悪さを感じている。
特に違和感を覚えたのは、ブラックパンサーとボヘミアンラプソディーの授賞だ。ボヘミアンラプソディーは別に書くとして、ブラックパンサーの授賞に感じる気持ち悪さについて書いてみたい。
まず最初に述べておくと、私はあの映画をそこまで出来がいいとは思わなかった。
いやいやあの映画にはキング牧師とマルコムXの対立を思わせる構図が、とか、ワカンダの洗練されたビジュアルが、とか色々とあの映画の良いところを言う人はいる。
正直私はそこまで公民権運動に詳しくもないし、アフリカの風俗に詳しくもないのでその素晴らしさは私にはわからないのかもしれない。
だが、そういうところを抜きにすると果たしてあの映画は面白いのか?と思ってしまう。
人物の撮り方や構図はワンパターンだし、ずっと同じ画面が続いている感じがして飽きてしまうのだ。
各所で褒められているワカンダのビジュアルも、私にはアフリカの文化と西洋社会をグロテスクにミックスさせたように感じられて見ていて気持ちのいいものではなかった。
主人公も成長しているとは思えないし、いまいちヴィランであるキルモンガーの悲哀も伝わってこない。私の教養のなさと言ったらそれまでなのかもしれないが、いくらなんでもここまで人物に感情移入できないのは、演出に問題があるのではないか。
では何故あんなに評価されているのか、と考えてると思い浮かぶのはやはり「社会問題に深く切り込んで扱っている映画だから」ということだ。
でも、映画ってそういうものか?ポリティカルコレクトネスがしっかりしていて社会問題を深く扱っていて、アフリカ系アメリカ人の味方ならいい映画なのか?
そもそもアカデミー賞に期待する方が間違っているということもあるが、ほかにもっとあったんでないの?ちょっと社会情勢に媚びすぎでない?と思ってしまう。
同じように思った人っているのだろうか?